マキさんのドラクエ総合大学

国民的RPGドラゴンクエストの 「楽しい」の向こう側をさぐりに行く総合研究所です。
ストーリー・人物の研究、
オンラインゲームドラクエ10の社会的な考察も。

エル子鳥人化計画「ゲルニックはつくれる!」


わたしは可愛い。

kawaii

だってわたしったら長いまつ毛にパッチリお目目、うっすら赤みをさした白肌と、お人形のようなスタイル。
アストルティア最高の造形美を組み合わせた最上級のエル子!


independent elf

でもわたしは依存しない。
その可愛さに依存しない。


この世界ももうすぐ7年目、みんなホントは心のどっかで可愛いエル子に飽き始めているハズなんだ。



だってつまらないじゃない?
いつ会っても明るくて、ピンクのフリフリドレス着て、ふんわり笑顔を振りまいているエル子なんて。


bedandbreakfast



だからわたしはぶっ壊す。

この世界の皆が抱いてきたそんなエル子の偶像を。

見てて、わたし変わるんだから。

いまこの世界で一番気持ち悪いアレ、
ゲルニック将軍になってやるんだから







tengu

よし買うたった 

今後これ以外の使い道があるとは思えないヒヨコのマスク、300円。

ザコすぎて二度と相まみえることも無いだろうと思っていたホークマンを追いかけまわして30分間の大量虐殺、転生モンスターからやっと手に入れたのは天狗のかんむり。


hoakeye

このコストに見合う対価なんか求めない。

ただぶっ壊したい
今のわたしにあるのはただそれだけ。

持てる力のすべてを傾けてわたしはぶっ壊すの、自分自身の可愛いを。








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いいねだいぶ狂ってきた






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でもこんなんじゃ全然ダメ、
わたしまだまだ自分のかわいさに頼ってる

探すのよ、探すの
自分が一番気色悪く見える角度を

探すのよ





ん…

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あ、いいかもしんない


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もうちょっと…








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ココだあああああ




見てくれた人にそっと教えちゃう
**エル子鳥人化レシピ**

【あたま】
天狗のかんむり
(メイン・イエロー)
【からだ】
ピカレスクコート
(メイン・ラベンダー)
【かお】
 
ヒヨコのくちばし
【かおコーデ】
 
ピンクほっぺシール
(レッド)


美容院では髪を白く染めて、顔色と目の色も白っぽくしちゃお★
エル子らしさを捨てれば捨てるほど、憧れのショーグンに近づけるよ!

そして最大のポイントは写真を撮るアングル!
まゆ毛が写らないように工夫すると、グッと狂気を増すことができるよ♥


グッ!
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次回こそまじめに相方研究するぞー!
たぶんね


▲ブログランキンGOO!いつもありがとう

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マキさんのぼうけんの書・SNS編


学生諸君、こんばんわ
マキがくちょうです。

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みなさま、SNSのたぐいに初めて触れたのはいつでしょうか

わたしが初めてやったのは、一時期、最強SNSの名をほしいままにしたmixiでした。

当時仲の良かった友だちに誘われて始め、そこそこ使っていた時期もあったんですけど、やり始めた当初に感じた違和感がどうしても消えなくて、わりとすぐに退会しちゃいました。

たぶん、この世に生まれ落ちた時からネットやSNSが手近にあった世代とは違って、わたしがもうおとしよりになりかけてるせいもあるんですけどもね。

わたしがmixiをなんだかイヤだな、自分には好きになれない場所だな、と気がついたきっかけは、地元の友人男性の書いた日記を見た時でした。

友人はちょっと古風なところがあったけどいつも堂々としてて、面倒見が良くて頼られるタイプの人でした。

そんな人が、mixiでとつぜん絶叫しました。
詳しい内容はないしょですけど、知人に激怒して、その人を激しくののしる日記を投稿していたんです。

普段他人にやさしく、みんなに頼られていたその人がプッツンいっちゃった姿はやっぱりすごくインパクトがありまして。

うーん、これは見てはいけないものを見てしまったなとそのとき思いました。

いや、わたしが見てはいけないものを見た、というより、彼のほうが、出さなくても良かった自分の姿をさらけ出してしまったんじゃないかと。

その日記は、怒りに任せて自棄になってしまったとはいえ紛れもない彼の姿であって、そんな弱さを彼が持っていることが意外だったからショックをうけたわけではないんです。
にんげん、みんなダメなところはいっぱいある、だから彼がそういう側面を持っていたこと自体は変じゃない。

ただ、他人に、しかもそんな深い話をするほど仲良いわけでもない「マイミク」にまでそんな姿を見せるという表現方法が、彼の本意に適うやりかただったとは思えなかった。

だけど、この情報を本当にここに載せるべきなのか?というわずかな逡巡の時間すら彼に与えず、誰ひとり寸止めしてくれる人もなく、どんな衝動も瞬間的に世界に大発表してしまうのがネットというモノなんだ。

わたしが受けたのはそういう衝撃で、そういう意味で「本来、見るべきじゃなかったものを見てしまった」と、正直に言っていやなきもちになりました。

その後、彼はさらに情緒を乱した日記を断続的に投稿したあと、ネットから姿を消しました。

このときわたしが感じたSNSの短所は、1つには「なんでも見えすぎてしまうこと」、もう1つは「つい見せすぎてしまうこと」でした。

この友人の話で言うと、わたしからすれば彼の日記は「見ないほうが良かったのに見えすぎてしまったもの」に他ならず、事実その後の交流関係に影響を及ぼしました。

そして彼自身にとっても、あの投稿は「つい見せすぎてしまったもの」だったんじゃないかと思っています。

いつもの自分なら絶対にしないような平静さを欠いた言動でも、酔っぱらった勢いでやっちまった放言でも、一瞬にして世界に発信できてしまうのがインターネット、一瞬にして知人全員に即配されてしまうのがSNS。

で、そういう投稿は、それまでの関係性とか歴史をすべてザブンと押し流して、あたかもその人のすべてみたいな顔をしてWEB上に君臨してしまうんだなぁ、とそのとき思いました。

それはわたしが初めて目の当たりにした、ネットで失敗をして去っていった人のすがたでした。
今となっては、よくあること、本当によくあることなんですけど、そのときは目の前で彼がわめき散らし、批判されて、そして最後にはあとかたもなく消えて行った嵐みたいな出来事は本当に衝撃的でした。

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その後、わたしはまたしても友人に誘われて、よせばいいのにFacebookをはじめました。
で、ご想像どおりかとはおもいますけども一瞬でやめてしまいました。

なんといいましてもわたし、Facebookにアップするようなステキなパーティとかアクティビティと無縁なのです。

趣味はゲーム、ときどきこうやって自分や他人を勝手に掘り下げる自己満足な文章をつづること、そしてときどき楽器の前に座って好きなゲーム音楽を好き勝手にアレンジして弾くこと。

だいたいが、自分だけでやって、うんうんうまくいったぜエヘヘと笑い、満足して完結できちゃうことしかやっていないのがわたしです。
だから世の中のみなさんみたく、
♯最高の仲間! とか ♯夏を満喫!
とか、とにかくウェーイする材料をもっていない。

なのにやっぱり、あの場にいると、年に数えるほどしかないリア充的ステキアクティビティをしている自分をことさら切り取って見せなきゃいけないような、妙な強迫観念に駆られてしまうんです。

「海外きたぞウェーイ」

「自然派カフェでベリーたっぷりのぱふぇ~」

「異業種交流会で刺激うけました」

誰かのまねをして、そんなことをいちおうやってはみたけれど、やっぱりコレ違うなわたしじゃないな、ここはわたしの居場所じゃないかもって思っちゃった。

いっぽうそのころ友人たちは充実したエブリディでタイムラインを賑わしてくださるし、さらにこういうお年ごろともなるとお子様のあいくるしい寝顔の画像があったりとか、旦那さんのために早起きして作ったというカラフルなお弁当の写真が載ってたりとかしちゃうので、そんなみなさんといいトシして何にもできてない自分を比較して、そこはかとなく落ち込んでしまうんです、ガーン。

それで気づいたんですけどわたしったら、友人たちの暮らしぶりにたいした興味なんてなかったんです。
関心があったのは、彼らと自分を比較することだけ。
なんてまあ、そんなの疲れるし苦しいだけです、ウワーン!

で、早々とFacebookも退場。
地元の友人たちや、前に勤めていた会社で一緒だった方々から

「信じられない、どうしてやめちゃったの?」

「やめたら連絡とりづらくなるじゃん」

「つながりがなくなるのって寂しくない?」

とかたくさん心配してもらいました。

せっかくそんな風に気に掛けてもらったのに、

「Facebookをやめたら人との繋がりがなくなる」、それもわたしはよくわからなかったんです。

「ホントに連絡を取りたい人とは他の手段で取りますしねぇ…」

そう返答しておきましたが、たしかにFacebookをやめてから「友だち」は減ったと思います。
でも、やめてよかったなーとまんぞくしました。

友だち。
申請を受けてワンクリックで承認して成り立つのではなく、困った時には助け、おたがいに信頼し信頼されることができて、決して数多くはないけれどわたしを支えてくれる人々。
そう呼べる人を、わたしはあの世界の中に置き去りにしたりはできないのだから。

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それからまた時が経って、わたしがはじめて自分からやろうと思って始めたのがTwitterです。
で、なんとこれがゆるりと2年以上つづいているんです、今数えてみて自分でビックリしました。

なにが自分に合ってたかって、なんといってもドラクエのことばっか無限にしゃべっててOKなところでしょう。

フォローしているのもほとんどがドラクエ10をやっている人たちだし、なかでもドラク絵を描いている人だったり、同じようにゲーム音楽を演奏している人だったりのツイートをみるのはとっても楽しいです。

自分が自称・研究者でもあるので、ドラクエ内の人間関係や恋愛についてツイートされているのを見かけると、参考にしたりすることもあります。

あと、ビジネスで使われることもある実名系SNSと違って楽ちんなところは、お付き合いフォローみたいなことをしなくても良いところですね。

わたしが好きなのは、ドラクエ関係のツイートとか、かわいい絵やマンガのツイートとか、画像はないけどトンチが利いてたり、洞察力の鋭さがうかがえるツイートをする人たちです。
あと、ひたすら柴犬やネコが走り回っているだけのBOT的なやつとかも見ていて大変ハッピーです。

いいなと思ったらフォローし、とりあえずここまででいいかなと思ったら気軽に外す。
そういう適当な運用をくり返し、自分の好きな世界をつくっていけるのがいいなあと思っています。

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精神医療やメンタルヘルス研究の業界では、SAFE PLACEという考え方があるそうで。
読んで字のごとく「安全な場所」「心から安心できる場所」のことなのですが、トラウマを克服する治療や、ストレス状態を緩和させる治療のひとつとして、このSAFE PLACEをつくることがとても大切なのだそうです。

このSAFE PLACEは、たとえば実家や故郷の町、あるいは自宅のお風呂、お気に入りの飲み屋など、実際にある具体的な場所でももちろんよいのですが、実在しない想像上の世界や、今はもうなくなってしまった場所でもよいといいます。

その場所に実際に行かなくても、ふっと心に思い浮かべるだけで安心したりニヘラと微笑みが浮かんでしまうような場所。
それがSAFE PLACEなのだそうです。

わたしは自分のおうち大好きさんなので、おうちのおふとんのことを一番に思い浮かべますが、Twitterで好きなものを「楽しいですねえ」「いいですねえ」って「いい加減に」共有できる世界も、とっても自分にとって居心地のよい場所だと思っています。

もちろんFacebookが自分に合ってて自分らしいと言う人は、その場所がその人のSAFE PLACEであっていいと思うし、会社や仕事が好き、そこでの人間関係も心地よい、という天に恵まれし方々は最高じゃあないですか!と思います。

まあいろいろ小さな失敗はしたし、やめちゃったSNSもあるけれど、なんとかわたしも自分に合った世界を今はみつけられたのかなあ、と思っています。

わたしはこのブログを書くのも好きです。
というか書くためにいろいろ本を読んで調べたり、人から話を聞いたり、そうして書いたものについていろいろと感想をいただくのも好きです。

いつまで続けられるものかもわかりませんが、マイペースに続けていったらいつの間にか、こういうものもひとつの自分のSAFE PLACEになったりするのだろうか。
と、ちょっと楽しみでもあります。


いつもありがとうございます~

ミステリドールとゆく東京国立博物館


みなさんコンニチハー
ドラクエ総合大学、学長のマキさんです

まず、この子をご紹介しますね~っ


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わたしのなかまモンスターの、ミステリドールちゃんです。
名まえはつちくれ

みなさあん
東京は上野公園内にある東京国立博物館で、ジャストナウ、特別展「縄文~1万年の美の鼓動」が開催中なんですって!

あらやだミラクル!
縄文時代といったらつちくれの生まれた時代じゃないですかー

そして今回の特別展、なんと日本中のスター級の土偶ばかりをあつめた土偶スペシャルなんですとー!

これは、ぜひともつちくれを連れて見に行かなくちゃってことで!

学生時代にリアル考古学をまなんだマキ学長、さっそく行ってみたいと思います!
こちらの過去記事もあわせて読んでみるともっと楽しいかも)


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いくよ!つちくれ!


東京国立博物館まではJR上野駅から徒歩10ふんくらいです。

上野公園の中をてくてく歩いてゆくのですが、日陰がなくてめちゃ暑い。
でも大丈夫、そんなときは、つちくれの体をだっこするとひんやり気持ちいい


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着きました!東京国立博物館
略称はトーハク。

ドラ10のダーマ神殿に、なんだか似ているよ!


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さっそく、つちくれのお友だちに会いにゆきました


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遮光器土偶
(青森県亀ヶ岡遺跡出土・高さ34.5㎝)
画像出典:東京国立博物館研究情報アーカイブス


日本で一番有名な土偶、青森県で発掘された遮光器土偶です。

遮光器(しゃこうき)はサングラスのことで、大きなサングラスをかけているように見えることからこう呼ばれています。

つちくれも、この土偶をモデルにして生まれたと考えられますね。

亀ヶ岡遺跡で出土したこの土偶は、学校の教科書などで縄文文化のページにかならず登場している超売れっ子ですが、ほんものをみたのはマキさんも初めてです。

想像していたよりずっと小さくて、サイズ感としては週刊少年ジャンプぐらい。
うん、我ながらわかりやすいよいたとえだ


comparison

では、つちくれの体と比較してみます。

頭にかぶったかんむりや首かざり、袖やズボンのすそが絞られた洋服みたいな表現、お腹のもようなど、けっこう忠実に土偶のデザインが再現されていたんですね
やるじゃん、つちくれ

土偶さんのほうは、お腹や胸をよーく見ると、ギザギザの文様があるのが見えます。

これは土器を成形したあと、表面に縄を押しつけたり転がしたりしてつけた文様で、この縄の文様こそが、「縄文」ということばのルーツなのです。

あと、特徴的なのはなんといってもおっぱいですね、うふっ

おっぱいだけじゃなく、よくみてみると、おしりもぷりぷり、二の腕ぽよぽよ、太ももだってセクシーでしょ。

土偶は女の人の体を表現したものと言われています。
頭の上にのっかっているかんむりみたいなものも、長い髪の毛をアップにしたものと言われているのだ。

博物館にいた土偶はかなり色あせていて、ホントの土くれみたいな色をしていましたが、製作された当初、およそ3000年前には、全身がまっ赤に塗られていたと考えられています。
もしかしたら、当初はもっとミステリドールとそっくりだったのかもしれないなー。



よーし生徒諸君、テストのじかんだぞ!
学長の思いつきによる、
ヤブから棒的な考古学クイズ、じゃじゃん



第1問
現在日本で出土している、もっとも古い武器はつぎのうちどれ?


① たけやり
② ひのきのぼう
③ いしのオノ
④ かりうどの弓
⑤ おおきづち



正解は
③いしのオノ

handaxes
石斧(群馬県岩宿遺跡出土)
画像出典:日本旧石器学会ホームページ

今からおよそ3万5000年まえのものと言われる群馬県岩宿遺跡からみつかった石のオノ

先の部分がするどく研磨された石を木材の持ち手にくくりつけて、獲物を殴ったり、土を掘ったりするのに使ったとみられています。



第2問
次のうち日本で確認されている、もっとも古いとくぎはどれ?


① 石つぶて
② ばくれつけん
③ はげしいおたけび
④ 刺突
⑤ おいでなさい



まあ資料として残っていないだけでたぶん①とかふつうにあったんだろうと思うけど、正解は④刺突


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前方にいる敵に雷属性の痛恨ダメージをくりだすおそろしい範囲攻撃、刺突

knives
ナイフ形石器(埼玉県砂川遺跡出土)
画像出典:文化庁国指定文化財等データベース


旧石器時代の人々は、これに木の柄を装着して槍のような武器を作り、ウシやイノシシなどを刺突して仕留めていたのです。

敵の正面にかたまって立たないように注意して、PTの壊滅をふせぐ。
そんなの旧石器時代からの常識なんだぞ!



はい、よろしいですかみなさん
今日もすっごくかしこくなりましたね(∩´∀`)


東京国立博物館の
特別展「縄文~1万年の美の鼓動」はたしか9月2日までやっています、たしか。
行ってみたいひとはちゃんとたしかめてからいってね★

ちなみにおみやげ屋さんですっごいかわいいつちくれグッズ買えます!

これは今回マキ学長が買ったつちくれマスキングテープだよ

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かわいいでしょう、
ちなみに左側のは以前買ったハニワマスキングテープです、とってもおしゃれ♥

ほかにも、つちくれクッキー、つちくれネクタイ、メモ帳、手ぬぐい、軍手などなどよくわからないけれどデザイン的にはめちゃおしゃれなつちくれグッズ買えます、学長リコメンド。

ふぅー、
今日もドラクエブログなんだかもはや雑学ブログなんだかわからん混沌としたいい記事書けました☆

学長はまんぞくしたので今日の講義はココまで。
ゲルニック行ってきます!

参考文献
「もういちど読む山川世界史」山川出版社
「詳説日本史図録」山川出版社


▼マキ学長の考古学講義
楽しんでいただけた方はここ↓を刺突!



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ドラクエアイテム研究レポート2「カギのない夢を見る」


『鍵のない夢を見る』は作家・辻村深月さんの短編集で、2012年に直木賞も受賞した作品。

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じつは天外魔境とか女神転生シリーズをけっこうやりこんでいるというゲーム好きの辻村さんに、身分違いの親近感もおぼえつつ、すらすらっと気軽に読み切れる短いストーリーが5篇収録されているのです。

でもここに出てくるお話たちは、どれも、すごくこわい。

近所に空き巣に入る窃盗癖が治らない主婦、恋人に暴力を振るっては泣きながら手当する男、ワンオペ育児に疲れたママが行きついた狂気の沙汰。

どの小編も他人事のように読んでいる分にはいいけれど、よく考えたら自分には未だ起こったことがないだけで、今起こったとしても特におかしくないような話だから、こわい。

主人公たちは全員けっこうキちゃってる人たちだし、それぞれ、状況的にもけっこう追い詰められているんだけど、誰だって、わたしだって、ちょっと不運が続いたり、それに対してヤケを起こしたりすれば、すぐに手が届いてしまいそうな領域ではある。
だからこわい。

そして一番こわいのは、その恐怖の迷路には、脱出するための鍵がないということ。

傍から見れば、ほんのわずかな工夫や努力で迷路を抜けられそうなものなのに、主婦も、DV被害者も、本人にだけはどうしてもその鍵は見えない。
本当は、見たくないのかもしれない。

すぐそこにある鍵を手に取ろうともせず、悪夢に囚われてもがいている人を見ては「ばかだな、何してんだ」ともどかしい思いをしつつ、しょせん他人だし、と放っておいたりしている。
そういうことって私たちの日常にも往々にしてあるから、それがこわい。

そんな作品です。
非現実感のないライトな設定とカラクリは、ガッチガチに作り込まれた推理小説はちょっと苦手という人にも良いと思う。
ぜひ(笑)



という、ステマがしたかったわけではなく、ドラクエの話をしましょうか。

ドラクエのストーリーに、というかゲームをクリアするために、カギはなくてはならない存在ですね。
カギがないと、世界の次のエリアに進めなかったり、重要アイテムがゲットできなかったりします。

ドラクエ初期の作品であればあるほどその傾向は強くて、わたしたちはいつもカギを探しているし、カギを手に入れるためならファラオの呪いもおそれずに古代の墳墓を盗掘するし、カギを開けた扉の向こうに広がる未知の世界を知るためなら何だってする。
だからカギのない夢なんか見ない。



で、ドラクエは、まず、カギの名まえがいいですよね。

わたしはすいもんのカギとかろうやのカギみたく、目的を具体的に表した名まえよりも、Ⅲ以降に登場したとうぞくのカギ、まほうのカギ、のように、抽象的で謎めいた奥行きを感じる名まえのほうが、好きです。

とうぞくのカギ、まほうのカギ、さいごのカギ。
この3段階の名づけは、とってもおみごとだなあと思ってしまいます。

ドラクエⅢ、ナジミの塔ではじめて手に入れたカギはとうぞくのカギ。
とうぞく、というチンケで俗っぽい名まえは、さらに上位のカギの存在を示唆している感じがあって、子どもだったマキさんはカギを手に、とってもわくわくしました。

まほうのカギのむらさき色の文様が刻まれた扉、とくにロマリアからポルトガへと続くほこらにあった扉は、これをくぐれば冒険が次の次元へ進むんだ、という期待感があって、それはもうマキさんはがんばってレベルをあげたもんです。


ここでマキさんの、まほうのカギの思い出みせちゃいます。

勇者も武闘家も僧侶も魔法使いも、みんなレベルは20をこえたのに、ピラミッド内をうろつくモンスターにかなわなくて、マキさんのパーティはカギのある場所にたどり着く前にぜんめつしてばかりいました。

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さらにレベルをあげて何度挑戦しても途中でMPが尽きてしまって、わたしはどうしても魔法のカギを手に入れることができないでいました。

そのことを、学校で当時好きだったマコト君に話すと、

「ソフト持ってこい。おれがカギとってやるから」

と言ってくれました。

マキさんは先生にばれないようにないしょでドラクエⅢを学校にもっていきました。
かばんの中でソフトの中身がカラカラ音を立てるたびに、ぼうけんの書が消えてしまうんじゃないかとハラハラしました。

2、3日経って、マコト君からドラクエⅢが戻ってきました。

開口一番、彼は
「お前アホなんか」といいました。

なにがアホだったのかというと、当時のマキさんは装備のシステムを理解していなくて、武器屋、防具屋のたぐいを全スルーしてイシスの城まで旅をしていたのです。

マコト君によれば、

「勇者レベル23、武器ひのきのぼうってお前!」

はぁ…
そう言われてもよくわからないマキさん。

「武闘家にいたっては素手ってお前!」

彼がなんのことを言っているのかまったくわかってなかったのですが、ともかくも、困っていたところを好きな人に助けてもらったのだということに気を良くし、マキさんはドラクエⅢをもってお家に帰りました。

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「つ、つぇええー!」

ドラクエのスイッチを入れてさっそくフィールドに繰り出し、マミー相手にはがねのつるぎを一振りした勇者の鬼神のごとき破壊力。
マコト君は裸一貫だった勇者一行に、その時点で一番強い装備を買っていてくれたのです。

装備は裸同然だったけど、やみくもに敵と戦いまくってはいたのでレベルはとうにピラミッドの標準レベルを超えていたマキさんの勇者ご一行は、
その後船をもらって大海に漕ぎ出ても、ジパングでやまたのおろちが牙を剥いても、当面、向かうところ敵なしでした。
フハハ。

ドラクエ10をやっている今でも、新しい武器防具を買うたびに、わたしはこのときマコト君に怒られたことを思い出します、きゃっ。

「ぶき、ぼうぐは、もっているだけでは いみがないぞ!っていう町の人の話をお前は聞いてなかったのかよ」と。

うーん、よき思い出。
カギにはやっぱりドラマがありますよねドラマが。
最近のドラクエ作品はカギの存在感が薄いものが多くなってきたけれど、やっぱりこういう「カギのある夢」が見たい。

マキさんでした、きゃっ。


過去記事:アイテム研究レポート①「おうじょのあい」はこちらからどうぞ!

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(後編)ネトゲ恋愛ラノベその4「フレンドリストロワイヤル」

前編はこちら)


エクセルに男フレたちのデータを打ち込んでいると、彼らとともにしてきたいろんな物語やバトルのシーンが蘇ってくる。

 

私がドラクエ10を始めたのは今から5年前で、WiiU版が発売になったときだった。

そのころは、いつインしてもアズランやジュレットにたくさんのプレイヤーがいた。
メタル迷宮も試練の門もまだなくて、フィールドでコツコツと弱い敵を狩りつづけることしかレベル上げの手段がなかったその時代、私たちはその無感動な単純作業をせめて誰かと一緒にやりたくて、でもなかなか知らない人に声をかけられなくて、そしてゲーム内で他人と接するというのはどういう振る舞いをするべきなのか見当もつかなくて、とりあえず「パーティ組みませんか」と定型文でしゃべりながらさそうおどりを町の入り口で踊ったりしていた。

 

いま私が見ているお出かけツールのフレンド一覧は、新しいフレから順に表示されている。

リストの下の方にいる古いフレンドたちとは、五大陸のストーリーをお互いに手伝ったり、ベリアルコインをなけなしのお金を出し合って買ったり、やっと倒したのに報酬がまほうのせいすい1個だったりした時代を共有してきた。

お互いの武器防具を作り合ったり、転生モンスターを倒すために1週間毎日きのこ山に登ったり、ケンカしたり仲直りしたりしてきた。

 

だから新しい人たちとは比べ物にならないくらいたくさんの思い出があるのに、過ぎていった時間が地層になって堆積するみたいに彼らはどんどん下に押しやられ、5年の時の重さを支える彼らの顔アイコンはなんだかすごくきゅうくつそうに見えた。

そして、いつか冷えて固まって、静かな土になった彼らは、もう何年も前からインしてこない。

 

リストの上の方にいる男の子たちは時々誘ってくれるし、毎週試練をおごってくれたり、新しいコインをおごってくれたりするけど、正直そこになんのドラマもなく、思い出もない。

 

「こんばんは、よろしくお願いします」

 

その後はほとんど何も話さないまま無言で潮風のディーバあたりまで倒し、「僧侶するね」って誰かが気を利かせてくれれば、そこからまた無言でプラチナキングを殴るだけ。

 

「お疲れ様でした、また誘うね」

とは言うけれど、本当はみんな誰でもいいんだ。
ドラクエが始まって6年、ほとんどのコンテンツはもうとっくに使い古しで、今日も明日もおなじタスクを周回して消化してそれが習慣になっているからやるだけで、この時間をもう遊びと呼べるのかどうかすらよく分からない。

そんな過ごし方をするようになった私たちの暮らしに、一人ひとりの個性がものを言う場面なんてもうなくなってしまった。

 

そんなんで、誰かが自分にとって特別印象に残ったり、ましてやその中の誰かを好きになるなんてことがあるだろうか?

だってこうやって遊ぶことがフレンドなら、フレンドなんか誰だっていい、別に私じゃなくたっていい。

 

だから会いたい、

ときどき叫び出しそうになるほど、あのころのフレたちに会いたい。

 


そうだ、すっかり忘れていた。

真夏のラーディス王島で、日が暮れるまでいっしょにペンギン狩りしながら、

「私さぁ接客向いてないと思うんだよね、明日仕事行きたくないなあ」

とか、

「俺、ヒゲが濃いんだよねーw だから13回剃ってるw

とか、お互いのことをいろいろ話して仲良くなったフレンドが1人いた。

 

青い短髪のエル男のユウ。

あまりいっしょに遊ばなくなってからもときどき雑談だけ交わしていたけれど、物語が嵐の領界になった頃から、ついに顔を見せなくなったユウ。

私がドラクエを始めて、一番話が弾んで楽しく遊べたのは彼だった。

 

ユウがヒゲの話をしたときは、
「やっぱりこの人男の人だったんだ」

とドキドキしたし、犬を飼っていると聞けば、

「ってことは一人暮らしじゃないよね、実家か、それとも結婚してる?」

と想像して勝手に落ち込んだりした。

 

ときどきちらりと見える相手のリアルに戸惑いながら、いろんな人とたくさん冒険しながら、自然にじっくりと仲良くなることができていたあの頃。

 

今は違う。

僧侶が巧くてPSあって、試練誘えばこっちからお願いしなくてもさりげなく空いてる職に転職して合わせてくれる、理解ってるエル子。

防衛軍で周りの人の武器見て、どのフォースを使えばいいか判断できて、発動3秒前に「フォースブレイク入れます」ってその時々に必要なコミュニケーションが取れる、理解ってるエル子。

 

そういう記号みたいなのじゃなくて、私は。

私はアラサーで、友達は23人いるけど彼氏とかいなくて、コンビニの新作お菓子を探すのが好きで、正直可愛くはないけどそれなりに髪型とかネイルとか気をつかってる、だからつまり、エル子でも理解者でもなんでもなく、私は私。

 

そう、1済みとか2赤とか理解者とか、そういう記号じゃなく私を。

今ここでいちごポッキーを2本いっぺんに口にくわえながらプレイしている私のことをちゃんと知って、「またなんか食ってんのかよw」って笑いながら、仲良くしてくれたあの頃のフレンドたちが懐かしい。

 

気がつけばエクセルシートは古いフレンドの備考欄ばかりがどんどん幅広になって、どんなに文字列を折り返しても書ききれない思い出が欄外にはみ出している。

反対に、ここ1年くらいでできた新しい男フレたちの欄には、シンプルに「コイン奢ってくれる」「パラ上手い」とだけ書かれていて、その露骨さに自分で苦笑する。

 

なんだ、男を記号扱いするようになったのは、私もおなじだったんだ。

 

そういえばインしなくなる前に、とつぜんユウはアルファベットを羅列した意味不明のチャットをわたしに送ってきた。

 

「なに、これ、何かの暗号?」

 

「さすがに俺からみなみのを聞くわけにはいかないだろ。

気が向いたら送ってよw」

 

そう言われてもう一度10文字のアルファベットを読み返し、それがLINEのIDだと気がついた。

 

「え?ちょっとなに突然」

 

そういえば聞いたことがある。

ゲーム内限定の彼氏彼女になって、LINEとかで連絡を取り合っている人たちがいるって。

たしか、相方?

 

「もしかしてユウ、そういう遊びに興味あったの?」

 

からかい半分にチャットしようとしたら、もう彼のアイコンは暗くなっていた。

私のIDを教えてもいいけど、明日インしたとき彼がどういうつもりなのか、それとなく確かめてからにしようかな。

そう思って、アルファベットを手帳の端にとりあえずメモしたけれど、それからわたしはメイヴの石割りに夢中になり、ユウはインしなくなり、まる1年が経っていた。

 


そうだ、ユウ。

ユウがいた。

 

エクセルをデスクトップに開いたまま放り出し、クローゼットまで椅子を引きずっていって、上段の衣装ケースの脇に押し込んであった去年の手帳を引っぱり出してくる。

 

あった。

3月のページの余白に、ユウLINE、とあり、その横に10文字のアルファベットが書いてある。

 

IDをスマホに打ち込むと、高梨悠輔、というプロフィールが現れた。

ゆうすけ、って言うのか。

アイコン写真は、飼っていると言っていたクリーム色のチワワ。

その後ろに、椅子に掛けられたチェックのシャツが写っていた。

青い髪のエルフだった彼が、急に普通の男の生活感を帯びて、何だかすごく不思議な感じがする。

 

「ユウ、元気?私、ドラクエのみなみだよ。」

 

少し緊張しながら打ち込んで、スマホをテーブルの上に置いたら、パソコンに仰々しく広がったエクセルシートが目に入った。

 

なんでこんなたくさんの男を羅列するまで気づかなかったのだろう。

 

この1年間のドラクエのことを、ユウと話したいと思った。

新しい職業の天地雷鳴士が予想してたのよりずっと面白いこと、白い宝箱が登場したおかげで昔の装備でドレアがしやすくなったこと、海に落ちてばかりで大笑いしたトラシュカ、防衛軍、5000年前の不思議な黒い猫。

 

どれから話そうかと迷っていると、送ったLINEが既読になった。

彼は私の突然の連絡にびっくりしているだろうか。

ヒゲの伸びた顎をジョリジョリさすりながら、スマホを見つめているんだろうか。


(おしまい)
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なんかこう、ラノベというよりもう少し小説的な書き方を最近は研究しているんですが、それってすごく疲れます。
その反動なのか、やっぱりもっとチープでクレイジーで破戒的なやつが書きたい


今日はココまで。
マキさんでした!




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学長プロフィール
 
ドラクエだいすきのマキさんが大学を作っちまいました。
ネトゲ恋愛研究家。
幼少期からのドラクエファンで、現ドラクエ10プレイヤーでもある。
もともと好奇心が強いがドラクエのこととなると俄然ハッスルし「無駄、ムラ、無理」の3Mをつらぬく研究活動を行う。
得意科目は歴史、音楽。
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